週刊東洋経済に「薬局の正体」という特集が
載っていました。
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ツッコミたいところが満載でしたが、
まず冒頭の一文です。
コンビニを上回る数の薬局がなぜ潰れずにやっていけるのか。
高齢化による患者数の増加だけでない。
国が設計した調剤報酬制度の裏をかき、国民の医療費を吸い上げる大手チェーン薬局を
中心とした巧みな企業努力がある。
時に、与党政治家を味方につけ、制度改正の場で薬剤師たちの利益を訴えて政策を通す政治力がある。
医師の出した処方箋を基に薬を出すだけで3割超の粗利益を稼ぎ出す金城湯池は、こうして維持されてきた。
~略~
折しも、国の財政難が深刻度を増しており、膨張する調剤報酬に厳しい目が向けられ始めている。
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どうでしょう?薬剤師ならツッコミたいところが満載ですよね?
これだけ読むと医療費をあの手この手で薬局がぼったくったみたいですね。
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まず言いたいのは調剤薬局は受け身です。
文にも書いてあるとおり国が設計した調剤報酬制度を基に算定しているだけです。
薬局が勝手に値段を決めている訳ではありません。
政治力とも書いてありますが、薬剤師会にそんな力があったのでしょうか?
だったらなぜこの10年ぐらいで平均技術料(ここでいう粗利益)がどんどん下がっているのでしょう?
今後その政治力に期待したいところです。
膨張する調剤報酬とありますが何十年も前から少子高齢化でこうなるのは
わかっていたことです。(最近出た高額な薬の影響は想定外でしょうけど)
膨張する医療費に対して国は何をしていたのでしょうか?
勉強不足で申し訳ないですが、実際に医療費が増えてから後手後手で
対策しているようにしか見えません。
今回の記事をさくっと読むと薬局が悪もんのように思ってしまうことでしょう。
いい事も書いてありましたが、ただただ迷惑です。
薬局で働いている我々からすると政治力や国が設計した調剤報酬制度に
振り回され、2年に1回の改定のたびに進む方向が変わり、その方向に慣れたころ
また改定で方向変更です。
そのあたりのことも記事にあればよかったのに、と思う内容でした。
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言いたいことはまだまだありましたが、これぐらいで。